京都3区(伏見区・向日市・長岡京市・大山崎町)

泉ケンタ

軽井沢バス転落事故、再発防止に向けて

投稿日:2016年1月22日

軽井沢バス事故再発防止

こんにちは、泉ケンタです。

軽井沢バス転落事故で命を落とされた方々のご冥福と怪我を負った方々のご回復を心からお祈りします。
事故原因は究明中ですが、今日は、この事故で浮かび上がってきたひとつの課題について考えたいと思います。

第二種免許

道路交通法第86条には「旅客を運送する目的で運転しようとする者は(中略)第二種免許を受けなければならない」と書かれています。
要は私的な運転は第一種免許、事業として他人の命を預かる運転は第二種免許という分類です。
では果たして、この大事な他人の命を預かる第二種免許取得者、その運転技能は常に維持できているといえるでしょうか?

通常、第二種免許取得直後、また運転業務を継続しているか、直前まで継続していたならば、運転技能は維持されていると考えられます。
しかし問題は、長年ペーパードライバーで運転していない場合、そして高齢化や病気などによって運転技能が低下しているかもしれない場合です。

運転技能は保たれているか?

実は現行の第二種免許制度では、取得時以外に「実車して」運転技能を確認する義務はありません。※更新時の座学はありますが。
わかりやすくいえば第二種免許を一度取得したら、仮に数年、数十年間と運転未経験であっても、採用されたら翌日からは大型バスに乗客を乗せて運転が出来るということになります。
これまで普通の良識ある事業者であれば、ブランクや運転技能に不安のある人は、採用しないかもしくは再教育して乗務させるかが一般的だったと思います。
 
しかし果たして規制緩和以降、旅客運送の業界でも小規模事業者が林立し、さらには近年の訪日外国人の急増でバス需要が増え、運転手不足が叫ばれる時代となった現在、事業者の中には無理な経営の中で、とにかく車体と運転手を確保し、走らせ、安全対策や労務管理、車体整備などの法令遵守は後回し。
お客様の命を預かるに相応しくない状態で運行するケースが現れてきているのではないだろうか?
第二種免許とは、あくまで事業として他人の命を運ぶ仕事だ。
ペーパードライバーが翌日からタクシー乗務に従事するのも寒気がするが、客を乗せた大型バスを運転することを想像すると恐怖を覚えはしないだろうか?

再発防止のための提言

私は今回、事業として他人の命を預かる第二種免許については、一定期間の運転ブランクがある場合に限り、試験場や教習所での実車再講習を義務付けることを提言したいと思います。
運転ブランクによって生じるのは、単に運転技能の低下だけではありません。
その間に開発された新車種の操作や機能への適応、新たな交通規範の習熟なども他人の命を預かるからこそ必要なはずです。

悲しい大型バス事故が繰り返されています。
政府は4年前の関越道ツアーバス事故の際にはツアーバス対策を講じました。
今回は貸切バスの事故です。
だから「貸切バス事業者の対策をする」というのでは事故対策は常に後追いになります。
今こそ行政、バス事業者、旅行企画会社、運転手、あらゆる立場から道路交通、労働安全、車両整備、あらゆる観点の事故防止策を検討せねばなりません。

その意味での、あくまで一つのアプローチではあるが「一定期間の運転ブランクがある第二種免許取得者が新たに旅客乗務に従事する場合の試験場や教習所での実車再講習の義務付け」を提言したい。